世界的にフリーランスエンジニアが活躍し、大きな成功を上げて巨億の財産を築き上げていることがよく見受けられるのがIT業界の特徴だ。アメリカでは特に大成功を遂げている例は多く、それに憧れて日本でも独立する道を選ぶエンジニアは増えている。
日本でIT業界で働くエンジニアの独立が見られるようになった頃は、独立すると自分から企業に乗り込んで営業を行い、仕事を勝ち取らなければならなかった。その大変さから、フリーランスの人口はあまり増えていなかった。
しかし、人材サービスを利用できるようになり、比較的容易に仕事を獲得できるようになってからは独立する傾向が強まってきている。
その中でも、SES契約を締結して常駐で働くことを選ぶエンジニアが多い状況が続いている。企業からの仕事として常駐の仕事が多いのも理由だが、それよりも影響が大きいのが、収入に対する不安を払拭する手段になるからだろう。
請負契約の場合、成果物を完成させなければ全く収入にならないリスクがあり、本当に力量のあるエンジニアでなければ稼ぐことは難しい。大成功を遂げているフリーランスエンジニアの大半は請負契約を活用しているものの、フリーランスになりたての頃は成功するのはなかなか難しいだろう。
そのハードルの高さを知っているため、安定して収入を得やすいSES契約を選ぶエンジニアが増えている。
SES契約であれば、当面は収入に困ることはない。安定して収入を得たいという気持ちが先行するケースが多いために生まれた傾向だろう。